【1月24日 AFP】2017年のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2017)で総合優勝したトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)が23日、競技を離れて休養に入ることを発表した。

 ジロで総合優勝した翌年のツール・ド・フランス(2018 Tour de France)で総合2位に入った30歳のデュムランは、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)の公式ウェブサイトにアップされたインタビューで、そうした結果によって「トム・デュムランはオランダの偉大な選手」という見方をされるようになり、「それに伴うプレッシャーと期待」にずっと苦しんでいると明かした。

 今は「重さ100キロのリュックを肩から下ろしたようで、楽になった」という。

 デュムランは負傷と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるシーズン中断の影響で、2020年夏にシーズンが再開するまで400日にわたってレースから離れていた。同年のツールでは総合7位に入り、主に準優勝したプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic)のアシストを務めた。

 デュムランはプロの自転車ロードレーサーについて、「特急列車に乗っているようなもので、次の合宿、次のレース、次の目標と進んでいく」と話し、「どうしても一度降りて、プラットホームで考える必要があった。もしかしたら、2か月後に同じ特急に乗り込むかもしれないし、全く別の列車を選ぶかもしれない」と続けた。

 休養については、冬の合宿に参加したものの「スイッチが入らなかった」ことで、「このまま続けてツールで12位、五輪で5位に入ったところで何にもならない」と判断したという。

「いろんな人と話をして、よく考え、犬を散歩へ連れて行って、人として、自転車レーサーとして自分が何をしたいのか、人生の目標は何なのかを考えるつもりだ」 (c)AFP