【1月10日 AFP】英国における新型コロナウイルス変異株の懸念を受け、2月に開幕する予定のラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2021)開催に関する緊急の話し合いが行われることになった。

 シックスネーションズはフランス、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イタリアが参加する年に1度の対抗戦で、今季は2月6日に開幕が予定されているが、フランスのスポーツ省の呼びかけで話し合いが行われることに決まった。

 フランス政府は9日、国内のクラブチームに対して、英国のチームとの対戦を延期するよう呼びかけており、来週末以降に予定されているヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ(2020-21 European Rugby Champions Cup)のプールステージ残り2節の開催にも暗雲が垂れ込めている。

 AFPが確認した文書の中で、仏政府は「新たに発見された新型コロナウイルスの変異株は、これまでフランスで広まっているものよりも感染力が増しており、まん延のリスクも高い」と説明し、「そのため、英国への渡航は控えることを強く推奨する」と述べている。

「短期的には、政府は仏クラブが英クラブとの試合に出場することを制限、場合によっては禁止する策の採用に向かっている」

 前週には、欧州プロクラブラグビー(EPCR)と国内リーグの主催者との合意により、国際大会の新型コロナ対策を強化することが決まった。

 すでに今季のチャンピオンズカップと下部大会にあたるヨーロピアンラグビーチャレンジカップ(2020-21 European Rugby Challenge Cup)の計6試合が新型コロナの影響で中止になっており、昨年12月には英国のチームと対戦したフランスの2チームで変異株の感染者が発生。仏トップ14のチームは対策が甘すぎると考えていた。(c)AFP