【1月9日 AFP】米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)は8日、元監督のトミー・ラソーダ(Tommy Lasorda)氏が自宅で心臓発作を起こして死去したと明らかにした。93歳だった。同氏は非公表の病気による長期入院から5日に退院したばかりだったが、7日遅くに亡くなった。

 ドジャースのスタン・カステン(Stan Kasten)球団社長は、多くのレジェンドを輩出してきた球団において「トミー・ラソーダほどユニホームを身にまとってドジャースの精神を体現した人物はいない」と話し、「ドジャースとファンは、彼のことがひどく恋しくなるだろう。トミーはまさにかけがえのない、忘れ難い存在だ」としのんだ。

 MLBのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーも、「球界が知る限り、最も素晴らしい監督の一人」と賛辞を呈した。

 ラソーダ氏は1981年と1988年にドジャースをワールドシリーズ制覇に導いた後、1996年6月に心臓発作に襲われ、その約1か月後に監督業から退いた。それでも4年後には米代表チームの指揮官として復帰し、2000年シドニー五輪では決勝でキューバを下して金メダルを獲得。ワールドシリーズと五輪の両方で頂点に立った野球監督は、これまで同氏だけとなっている。

 1976年から1996年までドジャースを率いた約20年間の功績が認められ、1997年には米国野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入りを果たした。同じ球団で20年以上指揮を執ったのは、ラソーダ氏のほかに3人しかいない。(c)AFP