2021.01.14

WATCHES

エルメス/メゾンのモノづくりが実現した夢のコラボレーション

HERMÈS(エルメス)/スリム ドゥ エルメス パーペチュアル・カレンダーケースと裏蓋には、美しい仕上げを施したグレード5のチタンを採用し、グラファイトカラーとピンクゴールドのベゼルのコントラストが映える。薄さをコンセプトに、数字インデックスのタイポグラフィからデザインし、風が通り抜けるような軽やかさを表現している。6時位置のGMTダイアルのグラフィックもエスプリが利く。自動巻き。チタン、ケース直径39.5㎜。税別予価361万円(2021年1月頃発売予定)。

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複雑に機能する時計のムーブメントは、もはや小宇宙といっても過言ではない。スーパースポーツカーにとってエンジンが大切なように、時計選びもエンジン=ムーブメントがキモなのだ!



スケルトンバックからは、キャリバーH1950を見ることができる。手作業で面取りし、イニシャルのHモチーフの装飾を施したブリッジに、厚みを抑えるマイクロローターを装備する。


HERMÈS

同じ円周を動き続けていても、けっして針は同じ時間を差すことはない。そんな時の深遠を感じさせる機構がパーペチュアルカレンダーだ。4年に1度の閏年までも自動調整し、つねに正しいカレンダーを表示する。エルメスの「スリム ドゥ エルメス」が搭載するムーブメントは、4㎜という薄さにムーンフェイズ付きパーペチュアルと第2時間帯を表示するGMTを備える。


ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ社が手がけるベースキャリバーに、アジェノー社の設計したモジュールを組み合わせた。両社はいずれもスイス屈指のムーブメントR&D会社であり、ヴォーシェ社はパルミジャーニ・フルリエ社のムーブメント部門として設立され、エルメスも資本参加する。一方、アジェノー社はこれまでハイジュエラーを始めとする多くのウォッチメイキングを支え、豊かな独創性でも高く評価される。


このドリームタッグが実現したのも、伝統を受け継ぐ熟練職人の手仕事を何よりも重んじ、大切にするエルメスのモノづくりの哲学があったからだろう。メゾンにとって時計はただ時を計る道具ではない。"時間はオブジェのひとつ"という考えの下、日常を彩り、過ぎ去る時間にもエスプリを与えてくれるのだ。 


文=柴田 充 写真=近藤正一 スタイリング=仲唐英俊
(ENGINE 2021年1月号)

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