【12月29日 AFP】北米アイスホッケーリーグ(NHL)、ニューヨーク・レンジャーズ(New York Rangers)の守護神として15年間ゴーリーを務めたヘンリク・ランドクウィスト(Henrik Lundqvist)が28日、開心術(心臓切開手術)に踏み切ることを明らかにした。

 シーズン終了後にフリーエージェント(FA)となっていた38歳のランドクウィストは、10月にワシントン・キャピタルズ(Washington Capitals)との1年契約にサインしたものの、今月に入って心臓の状態を理由に来季はプレーしないと明言していた。

 スウェーデン代表として出場したトリノ冬季五輪で金メダルを獲得した実績も持つランドクウィストは、「この3週間はトレーニングキャンプや来季のことではなく、自分の健康に集中してできることとできないことを考慮した」とすると、これから予定している心臓の切開手術では大動脈弁、大動脈基部、さらには上行大動脈を置換すると説明し、「人には誰にも登る山がある。前向きな精神で回復への道に備えていく」と語った。

 レンジャーズでは優勝に届かなかったランドクウィストは、2018年のスタンレーカップ(2018 Stanley Cup)王者キャピタルズの王座奪還に貢献したいとしている。2000年のドラフトでレンジャーズ入りした同選手は、若手ゴーリーのイゴール・シェスチョルキン(Igor Shesterkin)とアレクサンダー・ゲオルギエフ(Alexandar Georgiev)の台頭で「キング・ヘンリク」の座を追われ、9月にチームとの契約が解除となっていた。

 ランドクウィストは2013-14シーズンに唯一のスタンレーカップ出場を果たしたが、レンジャーズは通算戦績1勝4敗でロサンゼルス・キングス(Los Angeles Kings)に敗れた。

 同選手は通算勝利数ではNHL歴代6位、通算セーブ数では同7位の2万3509本を記録しており、最高のゴーリーに贈られるベズィーナ賞(Vezina Trophy)では2012年に受賞しているほか4度のファイナリスト選出を誇っている。しかし、昨季は先発26試合でわずか10勝にとどまっていた。(c)AFP