【12月26日 AFP】中央アフリカで、政府軍と交戦している反政府勢力が25日、週末に行われる総選挙を前に一方的に宣言していた、3日間の停戦を撤回すると発表した。

 反政府勢力は1週間前に政府軍への攻撃を開始し、首都バンギに進攻すると脅した。政府はこれをクーデター未遂だとしたが、バンギへの進軍は他国の協力によって食い止められていた。

 その後、反政府勢力「変革のための愛国者同盟(CPC)」は、27日の大統領選と議会選を前に停戦すると発表。緊迫した中で行われるこれらの選挙は、混乱が続く中央アフリカの命運を決めるとみられている。

 しかしCPCは25日に声明を発表。「自ら課した72時間の停戦を撤回することを決めた」として、首都を掌握するという最終目標に向けて進軍を再開すると発表した。

 CPCは、「政府の無責任な頑固さ」が停戦撤回を決めた理由だとしている。AFPは、CPCを構成する6組織のうち2組織からこの声明が本物であることを確認した。

 停戦合意の署名者らは当局側にも同じ期間に停戦するよう求め、フォスタンアルシャンジュ・トゥアデラ(Faustin-Archange Touadera)大統領には選挙の延期を要求していた。

 しかし、アンジュマキシム・カザギ(Ange-Maxime Kazagui)政府報道官は24日、反政府勢力は停戦したと言っているが、実際には停戦していないとの認識を示していた。

 これを受けてCPCは、政府が「和平のチャンス」を「傲慢(ごうまん)に拒否した」と批判した。(c)AFP