【12月30日 AFP】2020年のスポーツ界は、米プロバスケットボール(NBA)の英雄コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏がヘリコプター墜落事故で悲劇的な死を遂げたことに始まり、11月にはサッカー元アルゼンチン代表のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が亡くなるという衝撃的なニュースに揺れた。AFPスポーツは、2020年にこの世を去った元名アスリートたちを振り返る。

■ディエゴ・マラドーナ氏(60)

 マラドーナ氏の死によってアルゼンチンでは時が止まり、現役時代の所属チームであるイタリア・セリエAのナポリ(SSC Napoli)の地元は悲嘆の波に襲われた。同氏は地味なチームだったナポリをリーグ優勝2回と1988-89シーズンのUEFAカップ(UEFA Cup)制覇に導き、伊南部の街に歓喜をもたらした。

 アルゼンチンが優勝した1986年W杯メキシコ大会(1986 World Cup)のイングランド戦では、「世紀のゴール」を決めると同時に悪名高き「神の手」で得点したマラドーナ氏の死去を受けて、母国は3日間国を挙げて喪に服した。

■コービー・ブライアント氏(41)

 1月に米ロサンゼルス郊外で発生したヘリコプター墜落事故で、当時13歳の次女とその他7人の乗客乗員とともに命を落としたブライアント氏は、高校を卒業した直後の1996年にNBAでのキャリアを開始し、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のアイコンとして通算5度のNBAファイナル制覇を達成した。

 同氏は米代表チームでも活躍し、2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪で母国の金メダル獲得に貢献した。

■パオロ・ロッシ(Paolo Rossi)氏(64)

 元サッカーイタリア代表のロッシ氏は、1982年のW杯スペイン大会(1982 World Cup)でアズーリ(Azzurri、イタリア代表の愛称)の優勝に貢献し、母国の英雄となった。「パブリート(Pablito)」の愛称で知られた同氏は、八百長スキャンダルによる出場停止処分が明けた直後に同大会に出場し、イタリアが3-2で勝利したブラジル戦でハットトリックを記録すると、準決勝のポーランド戦では2得点、さらに決勝の西ドイツ(当時)戦でも先制ゴールを奪取し、合計6得点で得点王に輝いた。