【12月18日 AFP】ボクシング、IBF世界ミドル級王者のゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)は、米フロリダ州で18日に行われるカミル・シェルメタ(Kamil Szeremeta、ポーランド)との一戦で、ミドル級歴代最多となる通算21回目のタイトル防衛を目指す。

 38歳のゴロフキン(40勝<35KO>、1敗、1分け)は、21戦全勝(5KO)の指名挑戦者シェルメタを相手に勝利を収めれば、ミドル級のタイトル防衛回数で歴代1位に並ぶバーナード・ホプキンス(Bernard Hopkins、米国)氏を一つ上回ることになり、「21回目の防衛だろうが何だろうが、新記録を樹立するのはアスリートにとって本当にエキサイティングだ。記録を打ち立てることは自分にとって喜ばしい」とコメントした。

 試合は同州ハリウッド(Hollywood)のハードロック・ホテル&カジノ(Hard Rock Hotel & Casino)において無観客で行われ、ライブストリーミングサービス「DAZN(ダゾーン)」で配信される。ゴロフキンにとっては、自身がミドル級で健在であることを世界にアピールする絶好の機会でもある。

 直近の試合となった2019年10月のセルゲイ・デレイビャンチェンコ(Sergiy Derevyanchenko、ウクライナ)戦では判定3-0で勝利こそ収めたが、堅実な内容でぱっとしないパフォーマンスに終わり、持ち前の激しいパンチが衰えたという周囲の見方に火が付いた。

 先日にはシェルメタも「時間に勝てないことは誰もが知っている」と話すなど、ゴロフキンの全盛期は過ぎたとほのめかして王者をあえて挑発。「やつの全盛期が過ぎ去り、俺が全盛期を迎えようとしているのは皆承知している。それでも非常に危険なファイターであることに変わりはないし、それを常に念頭に置いておく必要がある」と語っていた。

 しかし、この発言にはゴロフキンも困惑した様子で、「どんなアスリートにも、自分の意見を言う権利はある」とすると、「勘違いしているのか知らないが、18日のファイトではっきりするだろう」と言い放った。「たとえ全盛期は過ぎたと思われても、まだ最高に手応えはあるし、準備も整っている。やつが度肝を抜かれるくらいにな」

 また、「カネロ(Canelo)」ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)との3度目の対戦が実現する可能性は極めて低いと認めながらも、40歳という年齢が近づく中で現役続行に意欲を示しており、先日には「自分の目標を全部達成したわけじゃない」とした上で、「まずは18日に勝つ必要がある。それから自分のキャリアをもっと追求するために他の機会や選択肢を探る」と話していた。(c)AFP