【12月9日 AFP】2017年に13歳の少女に性的暴行をはたらいた疑いがあるとして、米フロリダ州の裁判所がフランスの元フィギュアスケート選手モルガン・シプレ(Morgan Cipres)氏に逮捕状を出したと、8日に米紙USAトゥデー(USA Today)が報じた。

 AFPの取材に対し、同州の検事局はコメントしていない。

 同紙によれば、検事局は電子機器を使って未成年者に有害なデータを送信した罪で、9月末に現役引退を発表したシプレ氏を訴追したという。

 シプレ氏については、2017年12月に当時13歳だった少女にわいせつな画像を送った疑いが浮上しており、これについては昨年12月に同紙で報じられた。

 この件の管轄権を持つフロリダ州パスコ郡保安局(Pasco County Sheriff's Office)は今年7月、新たな情報提供があったとして、シプレ氏の捜査を開始したとAFPに明かしていた。

 被害者とされる少女の担当弁護士であるアンドレア・ルイス(Andrea Lewis)氏は、シプレ氏から送られたとされる画像を捜査官が入手したと述べた。

 同紙はまた、29歳のシプレ氏に加え、同氏のコーチであるフロリダ州に拠点を置くジョン・ジマーマン(John Zimmerman)氏とシルビア・フォンタナ(Silvia Fontana)氏が、五輪競技での性的暴行や違法行為を調査する機関、米国セーフスポーツセンター(US Center for SafeSport)から調査を受けることになると伝えた。

 両コーチはこの件を当局に報告しないよう、被害者とされる少女や家族に口止めをしていた疑いがある。

 五輪に2度出場しているシプレ氏は、ヴァネッサ・ジェームス(Vanessa James)とのペアで2018年の世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2018)で銅メダルを獲得している。

 フランス・アイススポーツ連盟(FFSG)は今年7月、シプレ氏を追及しない方針だと明かしており、同連盟の規律委員会は「被害者とされている人物からの告発や、刑事訴訟手続きにつながるような証拠」は確認できないと結論づけた。(c)AFP