【11月30日 AFP】仏パリで29日、警察の暴力に対する抗議デモで、複数の受賞歴を持つシリア人報道写真家、アミール・ハルビ(Ameer al-Halbi)氏(24)が負傷した。ハルビ氏は、「激しいショック」を受け、母国での内戦の記憶がよみがえったと語った。

 ハルビ氏はフリーランスの写真家として、AFPと契約。故郷のシリア・アレッポ(Aleppo)での内戦の様子を伝え、複数の国際的な賞を受賞した。

 ハルビ氏は28日に行われたデモのさなかに頭を負傷したが、デモで数時間身動きが取れず、病院に行くことができなかったと明らかにした。

 その状況についてハルビ氏は、「シリアの光景が頭の中によみがえった」と述べた。「15歳の時、手を2発撃たれて負傷し、アレッポでのデモで身動きが取れなくなったことがある。昨夜(28日夜)、アレッポが私の頭の中によみがえった」

 AFPは29日、今回の出来事を非難する声明を発表。AFPグローバルニュースディレクターのフィル・シェトウィンド(Phil Chetwynd)氏は、「私たちは同僚のアミール・ハルビが負傷したことにショックを受けており、このいわれのない攻撃を非難する」と表明した。

 警察筋は29日、ハルビ氏が抗議デモで負傷した状況を確認するための内部調査が始まったと明らかにした。(c)AFP