【11月20日 Xinhua News】中国企業情報検索サイト「企査査」がこのほど発表した「2020中国新型インフラビッグデータ分析報告」によると、中国で1~10月に行われた人工知能(AI)分野の資金調達は381件で、調達額は3千億元(1元=約16円)を超えた。企業の成長サイクルの進行と市場の成熟化に伴い、AI分野の資金調達は成長・成熟段階に移り、資金が業界大手に流入する傾向が際立っている。

 AIは主にコンピュータービジョン、音声、自然言語処理などの技術を含み、基礎技術としてさまざまな業界で運用される。AI技術はすでに教育や医療、交通、製造、金融などの分野で利用され、顔認識や機械翻訳、自動運転、画像認識、産業用ロボットなどに欠かせない技術となっている。

「企査査」のデータによれば、15年から20年10月までの中国AI分野の資金調達件数は4462件、調達額は累計6968億9600万元。件数と金額は15年から17年まで増加傾向を見せたが、18年からは件数が減少傾向を続けている。

 企業の資金調達の段階で見れば、AI分野で出資を得たプロジェクトのうち多数は早期段階のものが占め、主にシードとシリーズAに集中している。

 中国で営業中のAI関連企業は21万5千社あり、地域別では広東省(Guangdong)が3万300社、江蘇省(Jiangsu)が2万8900社と多かった。都市別では深圳市(Shenzhen)が1万2400社、上海市が1万2400社で上位2位を占めた。国内企業・機関のAI特許数ランキングでは、液晶パネル大手の京東方科技集団(BOE)が1万2600件で首位、ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント、Tencent)が1万400件で第2位に付けた。(c)Xinhua News/AFPBB News