【10月31日 AFP】米大統領選まで残り4日となった30日、共和党の現職ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏と民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)候補はいずれも、2016年にトランプ氏を勝利に導いた中西部を遊説し、最後の追い込みを行う。

 トランプ氏はミシガン、ウィスコンシン、ミネソタの3州で集会を開く予定。一方のバイデン氏はアイオワ州を訪れた後、トランプ氏と同様、ミネソタ、ウィスコンシンを遊説する。

 トランプ氏は4年前の大統領選で、アイオワ、ミシガン、ウィスコンシンの中西部3州を民主党から奪取し、予想外の当選を果たした。これら3州の奪還を目指すバイデン氏は、世論調査の支持率ではいずれの州でもトランプ氏をリードしているものの、アイオワ州では僅差となっている。

 バイデン氏は、民主党の大統領候補を選ぶ予備選の初戦となった2月のアイオワ州党員集会で、4位に甘んじる惨敗を経験。同州を訪れるのはそれ以来となる。バイデン氏はさらに30日、トランプ氏が重点を置いてきたミネソタ州についても、奪還を目指す意向を改めて強調した。

 今年の大統領選では、新型コロナウイルスの流行をめぐる両者の違いが鮮明となっている。米国では現在、感染者数が再び急増しており、29日には1日の新規感染者数が初めて9万人を突破。死者は22万8000人を超えた。

 トランプ氏は新型ウイルスの危険性を軽視する姿勢を固持し、民主党は国全体の経済活動を停止させたがっている「社会主義者」だと批判。一方のバイデン氏は、トランプ氏を無責任だと非難。自身が当選すれば安定した手腕を発揮して、米国の「魂」を癒すと約束し、支持を決めかねている数少ない有権者の囲い込みに努めている。(c)AFP