【10月26日 AFP】（更新、写真追加）菅義偉（Yoshihide Suga）首相は26日、就任後初の所信表明演説に臨み、2050年までに脱炭素社会を実現すると宣言し、日本の気候変動への取り組みを固く約束した。

　菅首相は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言した。

　日本政府はこれまで、脱炭素化の達成目標を21世紀後半とのみ表明していたが、環境保護活動家から目標があいまいで積極的でないと批判されていた。

　菅首相は、今でも石炭に大きく依存する日本がどのようにこの目標を達成するのか明確な計画を提示し、「鍵となるのは（中略）革新的なイノベーション」だとして、次世代型太陽電池などが必要不可欠になると述べた。

　また、再生可能エネルギーと原子力の活用を推進していく上で、福島第一原発事故を踏まえて安全を最優先すると強調した。

　国際エネルギー機関（IEA）によると、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定（Paris agreement）」の締約国である日本は、2018年の温室効果ガス排出量の多さで世界第6位となっている。(c)AFP