時計のデザインで人気の的が内部のメカニズムが見通せる〝オープン〞スタイル。ダイアルやケースバックを通して見える精巧なムーブメントとスケルトンで露わになった機構に心躍る!
機械式の復活が本格化した1990年代に注目されたデザインがいわゆる「トランスパレントバック(またはシースルーバック)」と呼ばれるもの。裏蓋側に透明なクリスタルをセ ットして裏側からムーブメントを眺められるようにしたオープンスタイルだ。当初の目的は、搭載ムーブメントがクォーツでなく、「機械式」であることを表明する点にあったのは紛れもない事実。
その流れは急加速して、ケースバックは中を見せる窓から独自の設計による希少な機構や、美しい装飾仕上げを積極的に表現する舞台へと変貌した。今や時計の裏にもうひとつの「顔」をクリエイトしてオリジナリティを打ち出すことは不可欠。腕からはずしてつい裏を見たくなる、そんな欲望を掻き立てる演出が愛好家を魅了してやまないのだ。
見えないより見えたほうが楽しいに違いないが、スタンダードな量産型ムーブメントの場合、似たり寄ったりの眺めに少々残念感もあるのは事実。比類なき独創性を鑑賞したいところだが、そんな願いを叶えるのはF.P.ジュルヌの諸作だ。唯一無二の機構をもつ自社ムーブメントの素材も、なんと18Kローズゴールド製。裏が凄いどころか凄すぎる!
トランスパレントバックは、ひと目でムーブメント全体が確認できるローター(回転錘) の無い手巻きが好み。しかし、ゼニスのデファイ エル・プリメロ21は自慢のハイビート・ムーブメントを見せるべくローターをスケルトン化し、さらにはこの色! ダイアル側と同じくらい見せることを意識したデザインは、素直にカッコイイ!!
文=菅原 茂(時計ジャーナリスト)/前田清輝(ENGINE編集部シニア・エディター)
(ENGINE2020年11月号)
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