【10月11日 AFP】10日に行われた全仏オープンテニス(French Open 2020)の女子シングルス決勝でイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)に敗れ、コート脇の椅子で涙を流した大会第4シードのソフィア・ケニン(Sofia Kenin、米国)が、脚のけがと相手の猛攻を敗因に挙げた。

 1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)に続く四大大会(グランドスラム)のタイトル獲得を目指したケニンだったが、4-6、1-6のストレートで敗戦。最初のセットを落として迎えた第2セットでは、ゲームカウント1-2の場面で左太ももの治療を受けたが、その後は1ゲームも獲得できずに敗れた。

 ケニンは「言い訳にするつもりはないけど、もちろん脚の状態はベストではなかった」「少し休む必要があるし、良くなってくれればと思っている」と話した。

 決勝へたどり着くまでの試合時間は、ケニンの方がシフィオンテクより3時間半以上も多く、シフィオンテクが大会を通じて一つもセットを落とさなかったのに対し、ケニンは決勝までの6試合中4試合が3セットマッチだった。

「きょうは第1セットを終えて、かなりきついという感覚があった。動けなかった。だからトレーナーを呼んだけど、状況は悪くなる一方だった」

 しかし落胆しながらも、ケニンは勝者をたたえ、「相手のサーブがすごく良かったように感じた。フォアハンドで巧みに主導権を握っていた」「最高のテニスをしていた。クロスにはスピンの効いたすごく良いフォアを打ってきて、ダウンザラインのバックハンドも素晴らしかった」と話した。

 シフィオンテクが2000年大会女王のマリー・ピエルス(Mary Pierce)氏からトロフィーを渡される中で、ケニンはそちらに目を向けることができなかったと話している。

「彼女がインタビューを受けている間、私はただベンチに座って泣いていた。もちろん、いろんな感情が渦巻いていた。スピーチの間はなんとか泣かないように頑張ったけど、最後には泣いてしまった」 (c)AFP