【10月9日 CNS】中国の興業銀行(Industrial Bank)が7月から導入した人工知能(AI)音声自動応答システムが、1日平均4万件以上の顧客の電話に対応している。相談内容の認識率は91%、相談内容を正確にテキスト化する確率は93%に達している。

 AI音声自動応答システムは、複数の対話を視覚化して管理し、FAQ(よくある質問)への適切な回答、高速自主学習モード、感情分析などの機能を備えている。

 簡単な問い合わせはAI音声自動応答システムが対応し、複雑な内容はスタッフに移行する「人とシステムのコラボレーション」により、電話対応の迅速化と効率化およびコスト削減を実現している。顧客がAI音声自動応答システムを使ってクレジットカードの情報を伝える場合、ボタン入力する従来の操作に比べて処理時間が58%も短縮された。AI音声自動応答システムは銀行各支店も利用が可能で、支店業務の改善にもつながっている。

 AI音声自動応答システムは、興業銀行とIT企業「百度智能雲」が共同で開発した。興業銀行は、自動応答システムの対応分野をさらに拡張していく計画だ。5G、ホログラム映像、デジタルヒューマン(AIやCGで作成した人)などの最新テクノロジーと結合してシステムの「人間化」を進め、クレジットカード業務だけでなく小売り業務やアドバイス、情報通知など、あらゆる分野で顧客にサービスを提供することを目指す。(c)CNS/JCM/AFPBB News