【10月2日 AFP】女子テニスのエレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)は1日、2017年に全仏オープンテニス(French Open 2017)を制した自身の躍進が、大坂なおみ(Naomi Osaka)が四大大会(グランドスラム)で3度の優勝を成し遂げる刺激になったことを喜んでいると語った。

 3年前のローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で、オスタペンコはサマンサ・ストーサー(Samantha Stosur、オーストラリア)やキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)ら強豪を破った後、決勝ではシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)に4-6、0-3の劣勢から逆転してキャリア初優勝を果たし、テニス界を驚かせた。

 その後、現在22歳の大坂が、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)では2018年と2020年に、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)では2019年に頂点に立ち、世界的なスーパースターに上り詰めた。

 さらに、2019年の全米オープンでは当時19歳のビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)がトロフィーを掲げ、今年の全豪オープンでは21歳のソフィア・ケニン(Sofia Kenin、米国)がタイトルを獲得するなど、女子テニス界は次世代の選手がベテラン勢を脇に追いやる脅威となっている。

 この日行われた全仏オープンの2回戦で、第2シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)を6-4、6-2で撃破し、3回戦に進出したオスタペンコは、「1997年生まれでグランドスラムを制したのは私が初めての選手だったから、自分に降りかかるいろんな重圧に対処するのは大変だったけれど、それから同年代の女子選手が台頭し始めた気がした」と語った。

「特になおみは本当に素晴らしい選手。おそらく2017年が彼女たちの刺激になり、自分にもできると感じたのだと思う。それが今の若手の活躍につながっている」「だけど、私も彼女(大坂)の勝利を見たとき、自分もトップに返り咲くことや、もう一度グランドスラムで優勝することを目指したいと感じた。だから、私たちはお互いに刺激し合っていて、それは良いことだと思う」

 3年前の全仏は20歳になったばかりで、世界ランク47位にして優勝したオスタペンコだが、その後は浮き沈みの激しい時期が続いた。連覇を目指した2018年大会は1回戦でカテリナ・コズロワ(Kateryna Kozlova、ウクライナ)に敗れ、2019年大会でもビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)の前に初戦敗退を喫した。

 2018年にはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で4強入りを果たしたものの、全豪オープンと全米オープンではこれまで3回戦を突破したことは一度もない。(c)AFP/Dave JAMES