【10月2日 AFP】レバノンとイスラエルは1日、係争中の両国間の陸上・海上の境界線について、米国の仲介で協議を行うと表明した。米国は、厳密には今も戦争状態にある両国が「歴史的」合意に至ったとして歓迎した。

 レバノンのナビ・ベリ(Nabih Berri)議会議長は首都ベイルートでの記者会見で、国連(UN)が支援するこの協議は米国が仲介し、国境に近いレバノン南部ナクラ(Naqoura)で開かれると述べた。日程については言及しなかった。米国のデイビッド・シェンカー(David Schenker)国務次官補(近東問題担当)によると、協議は12日の週から始まる。

 イスラエルのユバル・シュタイニッツ(Youval Steinitz)エネルギー相は「直接交渉」が行われるとの見解を表明した。イスラエルによると、レバノンとの二国間協議は1994年以降、行われていない。一方、ベリ氏の顧問のアリ・ハムダン(Ali Hamdan)氏は、協議は「間接的」に行われると言明。AFPに対し、交渉チームは「同じ部屋で席に着くものの、双方間で直接、言葉は交わされない。やり取りはむしろ国連チームを通して行われる」と述べた。

 マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は、係争中の境界線に関する協議開催で両国が「歴史的」合意に至ったとし、「3年近くにわたる外交の徹底した取り組みの結果」だとして歓迎した。(c)AFP/Bachir El Khoury with Michael Blum in Jerusalem