【9月25日 AFP】スーダン全土を数か月にわたって見舞った洪水で、83万人近くが被災したことが分かった。国連(UN)が24日、明らかにした。ナイル川(Nile River)の水は、数日前にようやく引き始めたばかり。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)スーダン事務所によると、7月半ば以降に洪水で全壊または半壊、一部損壊した家屋は、16万6000棟近くに上る。

 スーダンに18ある州のうちの5州、北ダルフール(North Darfur)州、ハルツーム(Khartoum)州、青ナイル(Blue Nile)州、西ダルフール(West Darfur)州、センナール(Sennar)州が、被災者数の半数超を占める。

 スーダン民間防衛隊によると、今回の洪水では、死者124人、負傷者54人が確認された。

 すでに3か月の非常事態を宣言したスーダン政府は9月半ば、この大水害に対応するため、国際社会にさらなる支援を求めた。

 スーダン政府と国連は、この水害危機の中で水系感染症のリスクが高まっていると警鐘を鳴らしている。新型コロナウイルスの感染拡大防止活動も洪水で難航している。

 首都ハルツームで白ナイル(White Nile)川に合流する青ナイル川は、1世紀以上前に観測を始めて以来の最高水位を記録した。(c)AFP