【9月25日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が23日、11月の大統領選で敗北してもその結果を受け入れない可能性を示唆したことについて、共和・民主両党の幹部は24日、強く反対し、「米国は北朝鮮ではない」と警告した。

 ミッチ・マコネル(Mitch McConnell)共和党上院院内総務は、11月3日の大統領選の勝者が来年1月に米大統領に就任することを米国の有権者に保証する必要があると述べた。

 米連邦捜査局(FBI)は、今回の大統領選で大幅に増えている郵便投票について、偽情報への警戒は必要だとしつつも、大規模な不正が現に行われているというトランプ氏の見方を暗に否定した。

 トランプ氏に批判的なことで知られる共和党のミット・ロムニー(Mitt Romney)上院議員は、「民主主義の基本は、平和的な権力移譲だ。それがなければ、ベラルーシになる」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 民主党のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長は、「北朝鮮やトルコ、ロシアにいるのではない」ということをトランプ氏に思い出させる必要があると述べた。

 トランプ氏は23日、郵便投票される票はすべて不自然に民主党大統領候補のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領に投じられるだろうから、カウントすべきではないと発言。

 選挙当局者の間では、郵便で投じられた大量の票が各地の選挙事務所に届けられて集計が済むまでには時間がかかるため、投票日翌日になっても当選者が明確に決まらないことは十分にあり得るとみている。

 FBIと米情報機関は、国内外の扇動者が当選者が決まるまでの期間に付け込み、選挙違反に関するフェイクニュースを広め、選挙手続きに関する疑念を引き起こす恐れがあると警告している。

 しかしFBIのクリストファー・レイ(Christopher Wray)長官は24日、上院の公聴会で、「郵便投票であれ、その他の投票方法であれ」、選挙結果を操作しようとする組織的な動きはみられないと述べた。(c)AFP/Paul HANDLEY