【9月23日 People’s Daily】第15回生物多様性条約締約国会議(COP15)が中国・雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)で2021年5月17~30日に開催されることが改めて決定されたのに伴い、「生物の多様性」の目標や方法、国際的な協力が再び注目されることになった。

 中国生態環境部と生物多様性条約事務局は2019年9月、COP15のテーマを発表していた。それは「生態文明(エコ文明):地球生命共同体をともに建設する」だった。このテーマの狙いは、全世界の生態文明の建設を推進し、「人と自然の調和・共生」を実現する、というものだ。

 中国は生物の多様性が豊かな国の一つ。専門家は生物の多様性の豊かな12か国について序列をつけた。中国は8位だった。

 中国西南部に位置する雲南省は、熱帯のくぼ地から高山の寒帯まで存在し、さまざまな生態系を擁している。多くの珍しい、あるいは古い種も保存されている。生物の多様性という点で世界的にも重要な地域だ。これも、雲南の昆明でCOP15が開催される背景になっている。

 国連の第65次総会は2010年、2011~2020年を「国連生物多様性の10年」とし、2020年の生物多様性保護目標の実現を求める決議を採択した。

 中国は国連の生物多様性条約に最も早く加入した国の一つであり、生物多様性保護国家委員会を率先して設立した。全国の生物多様性保護活動を統一的に計画し、「中国の生物多様性保護戦略と行動計画(2011~2030年)」を公布、実施した。

 韓正(Han Zheng)副首相は2019年2月13日、中国生物多様性保護国家委員会会議を主宰した。韓副首相は「生物の多様性は人類が生存し、発展する基礎だ。生物の多様性保護の強化は生態文明建設の重要な内容であり、質の高い発展を推進する重要な手がかりでもある」と強調した。韓副首相はさらに「COP15が中国で開催される。きちんと準備し、主催国としての義務を果たさなければならない」と述べた。

 生態環境の専門家は「地球生命共同体をともに建設する」というCOP15のテーマについて、全世界の生態文明の建設を推進し、「人と自然の調和・共生」を実現するうえで重要な作用を果たすと考えている。同時に、COP15は全世界の生物多様性保護と持続可能な発展のために中国の知恵と能力を提供することになるという。(c)People's Daily/AFPBB News