【9月22日 AFP】フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が同国プロサッカーリーグ連盟(LFP)に動画を提出し、これを見た一部の読唇術専門家が、チームのスーパースターであるネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に対してオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)のDFアルバロ・ゴンサレス(Alvaro Gonzalez)が人種差別的な言葉を使っていたことで意見が一致したと、21日にブラジルメディアが伝えた。

 PSGが0-1で宿敵マルセイユに敗れた13日の試合では、ネイマールがゴンサレスの後頭部をたたいたことがきっかけで乱闘騒ぎとなり、5人が退場処分となった。ブラジルのスポーツニュースサイト「グロボ・エスポルテ(Globo Esporte)」によれば、PSGは「ネイマールが人種差別の被害者であると証明するため」にリーグ側に問題の場面を映した動画を提出したとされている。

 この情報については、同国のニュースサイト「UOL」がこの日確認したと伝えた。さらに、国内テレビ局のグロボTV(TV Globo)が20日に放送したインタビュー番組では、仏テレビ局TF1のスポーツ番組「Telefoot」の動画を見た3人の読唇術専門家が、乱闘騒ぎの直前にゴンサレスがネイマールにスペイン語で「猿」を意味する「モノ(mono)」と呼びつけていたとの意見で一致した。

 しかしながら、ゴンサレスの母国スペインの読唇術者が同じ動画を分析したところ、同選手が人種差別的な言葉を使った証拠は何もないとの結論に至った。また、複数の同国メディアは、ネイマールがゴンサレスに対して同性愛嫌悪の暴言を浴びせた事実を伝えた。

 この問題をめぐりネイマールに2試合の出場停止処分を下したLFPは先日、ゴンサレスへの人種差別を調査すると発表したが、同選手は疑惑を否定している。(c)AFP