【9月22日 AFP】今年のツール・ド・フランス(2020 Tour de France)に出場したアルケア・サムシック(Arkea-Samsic)の関係者2人について、仏警察が21日に身柄を拘束したと、同国マルセイユ(Marseille)検察が発表した。

 UTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)が1904年大会後では最年少での総合優勝を果たし、20日に仏パリで閉幕したツール・ド・フランスは、これまでもスキャンダルが繰り返されており、今回の捜査は数年ぶりの大規模なものとなった。

 ドミニク・ロレンス(Dominique Laurens)検察官によれば、捜査はアルケア・サムシックの「ごく一部」を対象に行われたが、拘束された人物の名前は明かされなかった。問題の2人は「私物の中に薬を含む多くの健康製品」があったとし、「とりわけドーピングと見なすことができるメソッド」を持ち合わせていたという。

 アルケア・サムシックのエマニュエル・ユベール(Emmanuel Hubert)ゼネラルマネジャー(GM)はAFPの取材に対して、所属選手を擁護する姿勢を示しつつ、「しかし、進行中の捜査が終了してドーピング行為の事実が確認された場合、チームは即座にこれらの行為を断ち切り、滞りなく必要な措置を講じていく」と述べた。

 情報筋によると捜索のターゲットとなったのは、チームリーダーでジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)の元王者ナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)の弟ダジェル(Dayer Quintana、コロンビア)ら数人のライダーと、医療チームのメンバーだったとされている。

 仏大衆紙パリジャン(Le Parisien)は、拘束された2人は医師と理学療法士であると伝えた。(c)AFP