【9月19日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)に所属するヤニス・アデトクンポ(Giannis Antetokounmpo)が18日、2季連続でレギュラーシーズン最優秀選手(MVP)に選出された。

 ギリシャ出身の25歳は、今季の最優秀守備選手にも選出されており、同一シーズンの両賞の獲得は1988年のマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏、1994年のアキーム・オラジュワン(Hakeem Olajuwon)氏に続き史上3人目の快挙となった。

 MVP発表の中継にアテネから出演したアデトクンポは、「マイケル・ジョーダンは史上最高の選手の一人。アキームは自分のルーツであるナイジェリア出身で尊敬している。彼らと同じ文脈で語られるのは自分にとって大きな意味を持つ」と喜び、悲願のファイナル制覇に向けてさらに精進すると誓った。

「ギリシャの怪物(Greek Freak)」と呼ばれるアデトクンポは、ジョーダン氏、ステフェン・カリー(Stephen Curry)、レブロン・ジェームズ(LeBron James)、スティーブ・ナッシュ(Steve Nash)氏、ティム・ダンカン(Tim Duncan)氏、マジック・ジョンソン(Magic Johnson)氏、ラリー・バード(Larry Bird)氏、モーゼス・マローン(Moses Malone)氏、カリーム・アブドゥル・ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)氏、ウィルト・チェンバレン(Wilt Chamberlain)氏、ビル・ラッセル(Bill Russell)氏に続き、史上12人目の2季連続シーズンMVP獲得となった。

 しかし、プレーオフで第1シードだったバックスは、イースタンカンファレンス準決勝でマイアミ・ヒート(Miami Heat)に1勝4敗で敗れており、最終的にNBAファイナルを制したトロント・ラプターズ(Toronto Raptors)にカンファレンス決勝で屈した昨季に続き、アデトクンポのMVP受賞はまたしてもほろ苦いものとなった。

「もちろんまだバブル(新型コロナウイルス対策の隔離環境)で試合に出て戦っていたかった。でも結局のところこの賞を獲得できて、自分は本当に恵まれていると感じる」「ここまで長い旅路だった。自分を知っている人や、自分のストーリーを知っている人は、これが決して当然のこととは思えないはずだ」

 アデトクンポはスポーツ記者や放送局関係者らの投票で85の1位票を獲得。次点に入ったロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のジェームズが16の1位票を獲得し、3位となったヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)のジェームズ・ハーデン(James Harden)の1位票獲得数は0だった。

 投票は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)でシーズンが中断した3月11日までのパフォーマンスを基準としており、プレーオフ圏内のチームのみで米フロリダ州オーランド(Orlando)で再開した試合は対象外となった。

 アデトクンポは今季1試合平均29.5得点、13.6リバウンド、5.6アシストを記録し、レギュラーシーズン最高成績を収めたバックスをけん引した。(c)AFP