【9月14日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は13日、第15ステージ(リヨンからグラン・コロンビエ、174.5キロメートル)が行われ、UTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)が優勝した。一方、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)は今大会初の超級山岳ステージで数分のタイムを失い、総合連覇は事実上不可能になった。

 17キロメートルに及ぶグラン・コロンビエ(Grand Colombier)のヒルクライムを終え、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が総合首位を維持したのに対し、ライバルのベルナルは8分25秒遅れとなった。

 以前はチームスカイ(Team Sky)の名で知られたベルナルが所属するイネオスは、ツールの直近8大会で7度の総合優勝を誇るが、この日の山岳での崩壊はちょっとしたターニングポイントとなった。

 ユンボ・ビスマの選手たちは、17キロメートルに及ぶグラン・コロンビエの上りで、先頭集団を容赦ないスピードでけん引したが、ログリッチは報道陣から出されたドーピング疑惑を一蹴した。

 質問にあぜんとした様子のログリッチは「けさ6時に完全なドーピングコントロールを受け、今改めて検査してきたところ」と答え、いつものポーカーフェースで「隠すことなんて何もない。信頼してもらって構わない」と続けた。

 ゴール直前で最初にアタックしたのはログリッチだったが、最後の50メートルで21歳のポガチャルにかわされ2位に終わり、トレック・セガフレード(Trek Segafredo)のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)が3位に入った。

 残りが6ステージになる中、総合首位のログリッチは2位ポガチャルに40秒差、EFプロサイクリング(EF Pro Cycling)の3位リゴベルト・ウラン(Rigoberto Uran、コロンビア)に1分34秒差をつけており、アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)とミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)がそれぞれ4位と5位に立っている。(c)AFP/Damian MCCALL