【9月11日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)は10日、レーシングポイント(Racing Point)での来季のシートをセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)に譲ることになると知らされたのは、チーム離脱を発表するわずか数時間前のことだったと明らかにした。

 レーシングポイントとは2021年の契約を保持し、チームが残留を望んでいると信じていたメキシコ人ドライバーのペレスは、オーナーのローレンス・ストロール(Lawrence Stroll)氏から9日に電話を受けて自分の運命を知り、その直後にチームを離れると公表した。

 今週末に行われる今季第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)に向けた記者会見で、ペレスはカナダ人大富豪のストロール氏が、チームは「別の方向」に進むと伝えてきたと明かした。また、「それは予想もしていなかった。そういうことだ」とすると、そのときまで「誰も何も言ってくれなかった」とも語った。

 英シルバーストーン(Silverstone)を拠点に起き、来季からアストンマーティン(Aston Martin F1)として生まれ変わるレーシングポイントで7年間を過ごしてきたペレスは、9日遅くにソーシャルメディアでチーム離脱を発表。10日午前中には、ベッテルが2021年から複数年契約で同チームに加入することが公表された。

「誰も何も言ってくれなかった。だけど、いくつかのことはすでに知っていたし分かっていた」「最終確認はきのうのことだった。それは構わない。このチームでは7年間を過ごした…、すべてのことには始まりがあり、終わりもある」「互いを誇る機会は、まだ9レース残っている」

 今や2021年のシートを失っているペレスは、競争力のあるチームで来季もF1に残ることを望んでいるといい、「現時点ではあらゆる選択肢がある。主な目標はF1に残ること。自分はまだ若くてハングリーだし、続けていきたい。だけど、それには適切なパッケージが必要だ」と語った。

「1周ごとに100パーセントの力を注げる最大限のモチベーションを与えてくれて、2022年を見据えた長期プロジェクトにもつながるパッケージだ。なぜなら、そのときにはルール変更による大きな影響があると予想しているから」 (c)AFP