【9月11日 AFP】半年にわたり延期されていたアフガニスタンの政府と旧支配勢力タリバン(Taliban)との和平協議が、12日にカタールで始まることが決まった。アフガンで19年間続く紛争が終結に向け大きく前進する可能性がある。

 和平協議は3月に開始が予定されていたものの、タリバンと政府が捕虜交換をめぐり対立し、延期が続いていた。

 タリバンは「9月12日にカタールで開催されるアフガン国内交渉の開幕式に参加する準備が整ったと宣言する」と表明。大統領府は、政府の交渉チームが11日にカタールの首都ドーハに向けて出発すると表明した。

 カタール外務省も12日の協議開始を認め、「さまざまな立場のアフガニスタン人によって行われるこれらの直接交渉は、アフガニスタンでの持続可能な和平の確立に向けた真剣かつ重要な一歩だ」との見解を示した。

 タリバンとアフガン政府は米国が仲介した捕虜交換合意に基づき、それぞれ兵士1000人と過激派5000人を釈放。和平協議の開始にあたっては、タリバンの受刑者6人の処遇が最後の障壁となっていた。6人はフランス人とオーストラリア人の殺害に関与したとされ、仏豪両国は釈放に反対。だが最終的に、6人の身柄をカタールに引き渡す妥協案で合意に至ったとみられる。(c)AFP