【9月13日 CNS】中国の国営企業「中国国家鉄路集団(以下、国鉄集団)」は今年上半期(1~6月)、新型コロナウイルスの影響で955億元(約1兆4800億円)の赤字を出した。一方、設備投資に相当する鉄道固定資産投資は微増で、新しい線路の敷設は維持している。

 今年上半期の売上高は4039億元(約6兆2600億円)で、前年同期比1242億元(約1兆9200億円)の減少。赤字は955億元に達した。そのうち第2四半期は342億元(約5300億円)で、最も感染症が深刻だった第1四半期より272億元(約4200億円)減少した。

 旅客輸送収入は前年同期比で995億元(約1兆5400億円)減少、下げ幅は52.7%だった。ホテル、旅行、レストランなどの非運輸部門の収入も前年同期比で133億元(約2000億円)減少。値下げを実行した貨物輸送の収入も37億元(約570億円)減少した。ただ、旅客運送量が月ごとに上昇するなど、全体に回復傾向にある。

 線路敷設や車両装備などの設備投資にあてる鉄道固定資産投資は3259億元(約5兆530億円)で、前年同期比39億元(約600億円)増加した。このうち、着工済みプロジェクトの建設ペースを加速した第2四半期が2459億元(約3兆8130億円)を占めた。上半期で新しい路線1310キロを敷設し、そのうち高速鉄道は733キロに達する。

 新型コロナウイルス対策では、感染症被害が最も多かった湖北省(Hubei)、武漢市(Wuhan)地区に51.2万トンの防疫物資を計1.87万回にわたり輸送。1.39万人の人員を458回に分けて輸送した。2.06億枚のチケット無料払い戻しに応じ、車両内や駅構内で感染防止対策を徹底した。(c)CNS/JCM/AFPBB News