【9月9日 AFP】2015年にイスラム過激派に襲撃された仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)が、そのきっかけとなったイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺画を再掲載したことについて、イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は8日、「許されざる大罪」だと強く非難した。

 ハメネイ師は英語で声明を発表し、「預言者(ムハンマド)の光り輝く聖なる人格を侮辱するという、フランスの週刊紙が犯した許されざる大罪は、欧米の政治的・文化的組織がイスラム教とムスリム社会に対して持ち続ける敵意と悪意をいま一度あらわにした」と非難。

 さらに、「イスラム教の聖なる預言者を侮辱したこの重大な罪を糾弾しないためにフランスの政治家の一部が作り上げた『表現の自由』という言い訳は、一切許すことのできない誤りであり扇動的でさえある」と続けた。

 2015年に起きたシャルリー・エブド(Charlie Hebdo)などに対する襲撃事件をめぐる裁判は今月2日に開始された。フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は先週レバノンの首都ベイルートを訪問した際、シャルリー・エブド紙のムハンマド風刺画再掲について、何ら法を犯すものではないと述べ、「フランスには、冒涜(ぼうとく)の自由があり、それは良心の自由とつながっている」「こうした自由すべてを守るのが私の仕事だ」と語っていた。

 イランは風刺画には怒りをあらわにしているものの、シャルリー・エブドに対する襲撃事件については非難している。(c)AFP