【9月8日 AFP】20F1第8戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2020)で屈辱を味わった地元フェラーリ(Ferrari)だが、すでにそこから立ち直ろうとしており、チームとF1の節目が祝われる今週末の第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)を見据えている。

 フェラーリのマッティア・ビノット(Mattia Binotto)チーム代表は、セバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)とシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)がトラブルとクラッシュに見舞われ、共にリタイアを強いられた6日のイタリアGP決勝を「最悪の日々」と表現した。

「困難な状況となった週末に幕を引く、最悪の結果」「レースを完走できなかったのはさらに悪いこと。だが、特にセブ(ベッテルの愛称)がレースを続けられなかったのはマシンに関する信頼性の問題だから、今は前を向くときだと思う」

 フェラーリは、今週末にムジェロ・サーキット(Mugello Circuit)で行われるトスカーナGPにすぐさま照準を合わせなければならない。同GPはフェラーリのF1通算1000レース目を祝い、新型コロナウイルスの影響を受けたシーズンを喜びで晴れやかにすべく設定された。

 劇的展開でレースが中断され、アルファタウリ(AlphaTauri)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)が初優勝を飾ったモンツァ・サーキット(Monza Circuit)での立て続けの波乱の中、フェラーリはまたしてもノーポイントという結果に終わった。

 今季限りでフェラーリを離れるベッテルは、6周目でブレーキのトラブルに見舞われリタイア。さらに、前年の同GPでポールトゥウインを飾ったルクレールは、パラボリカ(Parabolica、ターン11)で高速のままクラッシュを起こした。

 4度の総合優勝を誇るベッテルは「チーム全体にとって、今が非常に困難な状況であるのは確かだが、今季をしっかりと締めくくるためにできる限りの努力をしなければならない」と語った。

「われわれはそれに集中し、目の前のことに取り組まねばならない。人生とはそういうもの」「今、専門的な面で良いことは多くないが、それでもポジティブなものはいつだってある」

「来週(トスカーナGP)に向けて多くは期待できない」「現実的になる必要はあるが、トラブルに巻き込まれることなく週末がスムーズに進むことを願っている」 (c)AFP