【9月6日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は5日、第8ステージ(カゼールシュルガロンヌからルダンビエル、141キロメートル)が行われ、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のナンス・ピーターズ(Nans Peters、フランス)が自身初となるツールでのステージ優勝を飾った。

 ジャン・カステックス(Jean Castex)仏首相も観戦に訪れる中、三つの大きな山岳が組み込まれたステージで、ピーターズは見事な長距離の単独逃げを決めて勝利を収めた。

 一方、厳しいピレネー越えのステージで予想外の選手のふるい落としが起こる中、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)が総合首位のマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を守りきった。

 ラストの過酷なペルスールド峠(Col de Peyresourde)では激しいバトルが発生し、イェーツと前年王者であるイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)、アージェードゥゼル・ラ・モンディアルのロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)の3人は遅れかかった。

 しかしイェーツは峠付近で、残り二人は最後の下りの果敢なダウンヒルでチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)、アルケア・サムシック(Arkea-Samsic)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)という好調な二人に追いついた。

 総合順位では、イェーツがログリッチと3秒差のトップを守り、これをコフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のギヨーム・マルタン(Guillaume Martin、フランス)が9秒差、バルデが11秒差で追っている。

 5位以下は、ベルナルとキンタナ、アスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez)、EFプロサイクリング(EF Pro Cycling)のリゴベルト・ウラン(Rigoberto Uran)というコロンビア勢が同じ13秒差で続いている。

 一方、フランス期待のヒルクライマー、グルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のティボー・ピノ(Thibaut Pinot)はこのステージの犠牲になり、最後から二つ目の山岳で総合争いから完全に脱落した。(c)AFP/Damian MCCALL