【9月6日 Xinhua News】中国商務部と北京市人民政府が共催する展示会「中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)」が4日、北京市で開幕した。日本の大手電機メーカー、日本電気(NEC)中華圏グループ は5日、会場となった北京国家会議センターの総合展示エリアで新たに開発したソフトウエア製品とソリューション12件を展示し、観光や教育、医療・ヘルスケアなどのスマート技術を披露した。

 中でも訪日旅行で料理を注文する際に役立つミニプログラム「日料通」が来場者の注目を集めている。携帯電話で日本語のメニューを撮影するだけで、自動的に中国語に翻訳し、料理の説明までしてくれる機能を搭載。日本の飲食店情報も収録されており、日本を訪れる中国人観光客に利便性を提供する。

 会場に展示されたNEC体動センサーマットは寝具の下に設置し、センサーを介して高齢者や患者の健康状態を随時監視できる。高齢者や患者がマットレスを離れると、すぐに看護士に通知を出すため、看護士がリアルタイムに状況を把握できるという。

 NEC卓越軟件科技(北京)事業推進部の王哲(Wang Zhe)本部長は取材に対し「今回の出展では、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)、スマート交通、スマート健康、スマート教育など多くの分野に関わる情報サービスの提供に重点を置いた。中国市場での発展を目指したい」と述べた。

 新型コロナウイルスの世界的な流行で、国際市場の開拓にも影響が出ている中、王氏は「中国の感染防止対策は効果的に実施されており、NECの中国市場での取引展開に安心材料をもたらした」と述べた。

 新型コロナの流行を受け、メンタルヘルス不調の予兆可視化アプリケーションや「日本語トレーナー」ミニプログラムなどのオンラインサービスも打ち出した。このアプリケーションは主に個人、学校や企業などに使われており、ユーザーの日常的なメンタルヘルス状況の変化を把握するのに役立っている。ミニプログラムは日本語学習者のオンラインでの朗読練習などをサポートする。

 王氏は「今回の展示会で多くの中国の顧客と知り合い、中国企業との提携ルートを広げていきたい」との考えも示した。

 会期は9日までの6日間。今回は148カ国・地域から1万7千余りの企業や団体が出展している。(c)Xinhua News/AFPBB News