【9月5日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は4日、イランで2000年代初頭に未申告で核関連活動が行われた疑いがある2施設のうちの1か所について、同国が査察官の立ち入りを許可したと発表した。

 AFPが入手したIAEAの報告書は、「イランは環境サンプルの採取のため、査察官の該当地への立ち入りを許可」し、「サンプルはIAEAの提携網に入る研究機関で分析される」としている。

 外交関係者はAFPに対し、分析結果は3か月以内に出る可能性があると指摘した。報告書によると、残る1か所への査察は「2020年9月後半」に行う予定だという。

 イランは今年に入りIAEAの立ち入りを拒否していたが、先週、2施設への立ち入りを許可すると発表していた。

 IAEAは4日、別の報告書で、イランの低濃縮ウランの貯蔵量が、2015年の核合意の上限の10倍を超えていると発表した。

 核合意では、低濃縮ウランの貯蔵量の上限を六フッ化ウラン換算で300キロと規定。これはウラン202.8キロに相当するが、報告書はイランの現在の貯蔵量が2105キロを超えていると指摘している。(c)AFP/Jastinder KHERA and Blaise GAUQUELIN