【9月5日 CNS】中国では8月半ば以降、小中高校、大学などで秋学期に入り、ようやく普通に通学できるようになった。ただ、今年初めに新型コロナウイルスが拡大して以降、半年にわたる自宅でのオンライン授業の影響などで、子どもたちの視力が著しく低下していることが明らかになった。

 教育省は全国の9つの省で小中高校生1万4532人を対象に、昨年末と今年6月の視力の調査結果を比較。半年間で近視率は11.7%も増えたことが分かった。内訳では小学生の近視率が15.2%増、中学生8.2%増、高校生3.8%増で、小学生の近視が最も目立った。

 自宅のパソコンやスマートフォンなどでオンライン授業を受けた時間と、近視の比率は比例していた。毎日のオンライン授業が1時間以内の児童生徒の近視率は45.8%、1~2.5時間は49.3%、2.5~4時間は62.4%、4時間以上は76.7%と顕著だった。オンライン授業以外にも、自宅でのゲームや照明の影響、屋外で運動していないことも近視となる要因だったという。

 調査結果を受け、教育省感染対策チームの王登峰(Wang Dengfeng)主任は「今後はオンライン授業の時間を調整する」と表明。原則として小学校のオンライン授業は2時間以内、中学校は3時間以内、高校は4時間以内と制限する。同時に、毎日1時間以上の屋外活動もしくは体育をすることを求めた。(c)CNS/JCM/AFPBB News