【8月25日 CNS】ガソリンスタンドでスマートフォンを使ったモバイル決済をすると事故の恐れがあるとして、北京市はガソリンスタンドでのスマホ使用を禁止し、違反者は取り締まるとしている。ガソリンスタンド事業者は「車から降りない支払い方式」を推進している。

 スマホは無線機の一種であり、使用の際に電波を発信する。その電波が給油機の計器などに影響を与えたり、放電により火花が発生したりすることがある。給油の際に車の給油口を空けると、気化した燃料が勢いよく噴出することがあり、爆発事故が起きる恐れがある。最近の給油スタンドは気化燃料回収装置を設置しているが、偶発的なミスで気化燃料が放出する可能性もある。

 中国国内では南京市(Nanjing)、蘇州市(Suzhou)、洛陽市(Luoyang)なども給油エリアのモバイル決済を中止している。中国石化(Sinopec、シノペック)の子会社である北京石油と中国石油北京販売によると、現在のガソリンスタンドはQRコードをスキャンするモバイル決済は受けつけていない。ガソリンスタンドに来る前にアプリで給油を予約し、給油後に自動引き落としとなる「アプリ給油」や、給油カード払いといった「車から降りない支払い」が主流になっている。安全な上、人同士が接触しないため新型コロナウイルスの感染防止策にもなっている。(c)CNS-北京日報/JCM/AFPBB News