【8月24日 AFP】大統領選の結果をめぐって混乱が続くベラルーシの首都ミンスクで23日、アレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の辞任を求める大規模なデモが行われた。参加者は10万人を超えたとの報道もある。

【図解】混乱続くベラルーシ 大統領選での不正疑惑と大規模抗議デモ

 旧ソ連構成国の同国で26年にわたり強権統治を続けてきたルカシェンコ氏は、これまでで最大の難局を前に、軍に完全な出動態勢に入るよう命じた。今月9日に行われた大統領選でルカシェンコ氏が6選を果たしたと主張し、各地でデモが発生。選挙結果が不正操作されたとの批判が出る中、ルカシェンコ氏は警察の機動隊を動員しデモ隊を排除してきた。

 23日、ミンスクの独立広場(Independence Square)には、反体制派を示す紅白旗を掲げたデモ参加者が集結。デモ隊が「自由」「私たちは忘れない、私たちは許さない」と声をそろえながら市内を行進すると、通りかかる車はクラクションを鳴らして賛同を示した。参加者の一人(32)はAFPに「求めているのは公正な選挙と暴力をやめること、この2つだけだ」と話した。

 反対派寄りのメディアは、10万人以上のデモ参加者がミンスクに集まったのは先週に続き2週連続と報道。地方都市でも小規模なデモが行われたという。

 これに先立ち、ベラルーシ当局は国民に対し「違法なデモ」に参加しないよう警告していた。地元メディアは盾を装備して独立広場に向かう警察の機動隊や、放水砲の映像を伝えた。同国国防省は第2次世界大戦(World War II)の「神聖な」記念碑を守るため介入すると表明。ミンスクの複数の地下鉄駅は閉鎖された。

 映像は23日撮影、一部提供。(c)AFP/Tatiana Kalinovskaya