【8月19日 AFP】オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は19日、医療的な例外を除いて、国民に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付けるべきだと主張した。

 オーストラリアは、英製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)と英オックスフォード大学(University of Oxford)が共同開発するワクチン候補を国内製造することで合意した。その後モリソン首相はメルボルンのラジオ局3AWに対し、ワクチン接種を「可能な限り義務付ける」べきだと述べた。

 反ワクチン活動家からの反発や激しい倫理的論争になることを予想して、モリソン首相は、この感染症が抑制されないままにしておくことの犠牲が大きすぎると説明。一方で、政府はまだ決定に至っていないと強調した。

 豪政府は、人口の最大95%が新型コロナウイルスに対して免疫を持つ必要があるとみている。

 モリソン首相は、全国民が無料でワクチンを接種できると発表した上で、「わが国を正常に戻すためには、最も徹底的で包括的な対応が必要だ」と述べた。

 新型コロナウイルスの流行により、人口約2500万人の同国ではこれまでに400人以上が死亡している。(c)AFP