【8月13日 AFP】インド洋の島国モーリシャス沖で日本の海運大手、商船三井(Mitsui OSK Lines)が運航する貨物船が座礁し燃料が流出した事故で、モーリシャスのプラビン・ジャグナット(Pravind Jugnauth)首相は12日、船内のタンクからすべての燃料を回収したと明らかにした。2度目の大規模な燃料流出は回避された。

 貨物船「わかしお(MV Wakashio)」は先月25日、サンゴ礁の広がるモーリシャスの沖合で座礁。2週間以上たった現在も身動きがとれない状態にあり、船体が破断する恐れも出ている。

 ジャグナット首相は「燃料タンクからすべての燃料がくみ出された」と表明。船内のタンク外の場所には、まだ約100トンの燃料が残っていると説明した。

 わかしおからの燃料流出は先週に始まり、サンゴ礁やマングローブ林、保護区として指定されている湿地が汚染された。楽園のような島国として新婚旅行客をはじめとする観光客に人気の同国にとって、今回の事故は大きな打撃となっている。(c)AFP