【8月10日 AFP】ペルー政府は9日、アマゾン(Amazon)熱帯雨林の奥地にあるカナダ企業所有の原油採掘場を、やりで武装した先住民らが襲撃し、警官隊との衝突に発展して先住民3人が死亡したと発表した。先住民らは、政府の新型コロナウイルス対策に不満を募らせていたという。

 襲撃を受けたのは、ロレト(Loreto)州ブレタナ(Bretana)にあるカナダ企業ペトロタル(PetroTal)の原油採掘場。約70人の先住民が8日深夜、採掘作業を中断させようと施設の占拠を試みた。

 先住民らは、同社の油井「ロット95(Lot 95)」から原油が流出し、自分たちの土地を汚染しているとして不満を訴えている。また、ペルー政府のコロナ対策が先住民をないがしろにしているとも主張している。

 ペトロタルは衝突後、従業員約100人が働くブレタナでの採掘作業を中断したことを明らかにした。

 ペルーのホルヘ・モントーヤ(Jorge Montoya)内相は、今回の衝突で先住民3人が死亡したと発表した。事態収拾のため政府代表団をロレト州に派遣したという。また、内務省によると衝突では警官6人と先住民11人が負傷した。(c)AFP