【8月10日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーのメジャー第1戦、第102回全米プロゴルフ選手権(2020 PGA Championship)は9日、米カリフォルニア州サンフランシスコのTPCハーディングパーク(TPC Harding Park、パー70)で最終日が行われ、コリン・モリカワ(Collin Morikawa、米国)が通算13アンダーで自身初のメジャー制覇を果たした。

 米カリフォルニア出身で23歳のモリカワはこの日、ノーボギーの6アンダー「64」のスコアを記録し、自身メジャー2戦目にして世界の強豪たちを上回った。パー4の16番ではティーショットをグリーンに乗せ、大きなイーグルを奪い優勝を決定づけた。

 14か月前にプロに転向したばかりのモリカワは「信じられない。メジャー制覇は人生の目標だった。もちろん、小さい頃から今回一緒に試合をしたプロたちを見て育ってきて、いつかは僕もとずっと思っていた」「最初からすごく落ち着いていた」とコメントした。

 また、ロサンゼルスで育ちながらもサンフランシスコのカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)に通っていたモリカワは、「アマチュアやジュニア時代を経て、昨年プロになり、そしてようやくこのサンフランシスコでうまく結果を残すことができた。ここは昨年までの4年間を過ごした第二のホームと言える場所だし、本当に格別だ」とも話している。

 前日首位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)は、ポール・ケーシー(Paul Casey、イングランド)と並ぶ2打差の通算11アンダー2位タイで大会を終えた。これにジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)と米国勢のマシュー・ウルフ(Matthew Wolff)、ブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)、トニー・フィナウ(Tony Finau)、スコッティ・シェフラー(Scottie Scheffler)が3打差4位タイで続いた。

 大会2連覇中だったブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)は、フロントナインで4ボギーと苦しい前半戦を送ると、そのまま4オーバーのスコア「74」でホールアウト。歴史的な3連覇はならなかった。

 中国選手で初めてメジャーのラウンド首位を経験した李昊桐(Haotong Li)は、スコアを1ストローク伸ばして通算6アンダーの17位タイに入った。元世界ランキング1位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)は、二つ伸ばしてモリカワと11打差の33位タイ。タイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)はフラストレーションのたまった3日目から盛り返し、スコア「67」をマークして通算1アンダーでフィニッシュした。

 松山英樹(Hideki Matsuyama)はイーブンパーでホールアウトし、通算4アンダーの22位タイに終わった。

 今シーズンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大でシーズンが中断していた影響により、今大会がメジャー初戦だった。また新型ウイルス対策として、大会は史上初となる無観客で開催された。(c)AFP