【解説】「米国と中国」 二大大国の衝突
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【8月14日 AFP】(更新)米国と中国は今年1月、貿易協議をめぐる「第1段階」の合意に署名したが、以降、世界経済は新型コロナウイルスによって打撃を受けるとともに、両国の関係は悪化している。
今月には、1979年の米台断交後では最高位の米閣僚となるアレックス・アザー(Alex Azar)米厚生長官が台湾を訪問。台湾を自国の領土と主張する中国はすかさず反発した。
米国と中国は15日、1月に署名した第1段階貿易合意の現状を協議するとみられていたが、米メディアによると協議は延期された。
二大経済大国である米国と中国の経済や技術、環境や宇宙開発競争などについて分野別に比較する。
■国土と人口
国土面積は、米国が約980万平方キロメートル、中国は約960万平方キロメートル。世界1位のロシアと2位のカナダに次ぐ広さを誇る。
世界銀行(World Bank)の2019年のデータによると、中国の人口は約14億人と世界で最も多く、3億2800万人を擁する米国は世界第3位。
■経済
世界銀行の同年のデータによると、米国の2019年の名目GDP(国内総生産)総額は21兆4280億ドル(約2293兆円)で世界経済を先導した。中国は14兆3430億ドル(約1535兆円)でそれに続いた。
また世界銀行によると2019年の経済成長率(実質GDP成長率)は米国が前年比2.3%増、中国は同6.1%増だった。
■軍の影響力
スウェーデンのシンクタンク、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、米国の2019年の軍事支出は7320億ドル(約78兆3000億円)で世界をけん引した。一方の中国は2610億ドル(約27兆9000億円)だった。
米国は5800発、中国は320発の核弾頭を保有している。
中国が保有する新型の大陸間弾道ミサイルについては、米国全土を攻撃できるとも言われている。
■大手テクノロジー企業
大手IT企業のグーグル(Google)、アップル(Apple)、フェイスブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)はすべて米国の企業。
一方、中国にはインターネット検索エンジン百度(Baidu)、電子商取引大手アリババ(Alibaba、阿里巴巴)、スマートフォンメーカーの小米科技(シャオミ、Xiaomi)の他、世界最大のゲーム会社の一つで、同国の主要メッセージアプリ「微信(ウィーチャット、WeChat)」を擁するIT大手の騰訊控股(テンセント、Tencent)といった大手テクノロジー企業がある。