【8月4日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、中国企業傘下の人気動画共有アプリ「ティックトック(TikTok)」が9月15日ごろまでに米企業に買収されなければ、米国で「廃業する」と発言した。

 トランプ氏は記者団に対し「期日を9月15日ごろに決めた。その時点で(ティックトックは)米国で廃業する」と言明。ティックトックについて、「マイクロソフト(Microsoft)か誰かが買収して取引を成立させない限り、9月15日に事業を終えることになる」と述べた。

 トランプ氏はティックトックの親会社「バイトダンス(ByteDance、字節跳動)」に対し、交渉成立への圧力を高めた。これに先立ちマイクロソフトは週末にかけ、バイトダンスと交渉を進めていることを発表。トランプ氏が検討していた同アプリの米国内即時禁止を、米政権が取りやめたことを明らかにしていた。

 米国は同アプリについて、中国政府がアクセスでき、スパイ活動などの目的で利用できる個人情報を収集していると主張。同アプリに対し、米国の安全保障を根拠にした捜査が行われている。

 トランプ氏はマイクロソフトによる買収交渉を評価し、「安全上の理由から、中国に支配されるわけにはいかない。大きすぎるし、侵略的すぎる」と述べた。

 ティックトックは携帯電話で60秒間のユニークな動画を作成するアプリで、世界中で10億人ものユーザーを擁する。同アプリは米中間で深まる政治・貿易面での対立の最前線に位置している。(c)AFP