【7月26日 AFP】英国競馬のG1レース、第70回キングジョージ6世&クイーンエリザベス・ステークス(70th King George VI and Queen Elizabeth Stakes、芝2400メートル)が25日、英バークシャー(Berkshire)州ウィンザー(Windsor)のアスコット競馬場(Ascot Racecourse)で行われ、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手騎乗のエネイブル(Enable)が最多3度目の優勝を飾った。

 他にエイダン・オブライエン(Aidan O'Brien)きゅう舎の2頭とのわずか3頭立てで行われたレースで、ジョン・ゴスデン(John Gosden)きゅう舎の一番人気エネイブルは、最後の直線でソヴリン(Sovereign)を抜き去り、快勝で新たな歴史をつくった。

 レース後、デットーリ騎手は英ITVに対し、感極まった震える声で「信じられない馬だ」「6歳だが、ジョンが素晴らしい仕事をしてくれるおかげで、今も走り続けることができる」と話した。

 出走を取りやめたアンソニーヴァンダイク(Anthony Van Dyck)を含め、他がすべてオブライエンきゅう舎の馬ということで、エネイブルには戦術的なレースの標的になり、作戦で出し抜かれるのではないかという懸念もあったが、不安は杞憂(きゆう)に終わった。

 レースは序盤からソヴリンが先頭を走り、ジャパン(Japan)が最後尾に控える展開が続いたが、デットーリ騎手が仕掛けるとすぐに勝負はつき、最後はエネイブルがソヴリンに5馬身半差、ジャパンに16馬身半差をつけて2017年、19年に続く優勝を飾った。

 この後エネイブルはさらなる歴史を目指し、10月の凱旋門賞(99th Prix de l'Arc de Triomphe)でも3勝目に挑む。デットーリ騎手は「キングジョージ3勝はまだ誰も成し遂げていないことだった。次は凱旋門賞3勝という不可能に挑戦したい」と言って笑った。(c)AFP