【7月18日 AFP】フランス当局が、拷問行為に関与した疑いでアラブ首長国連邦(UAE)・アブダビ首長国のムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Zayed al-Nahyan)に対する捜査を開始することが、関係筋の話から17日、明らかになった。

 関係者らがAFPに明らかにしたところによると、ムハンマド皇太子がイエメン内戦で取ったとされる行為を捜査するフランスの予審判事が任命された。

 頭文字を取って「MBZ」の通称で知られるムハンマド皇太子をめぐっては、2018年11月にパリを公式訪問した際に2件の告訴があり、初動捜査が昨年10月に始まっていた。

 ムハンマド皇太子はサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)と友好関係にあり、アラブ地域で最も影響力のある指導者の一人。フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領とも同盟関係を築いてきた。

 UAEは、サウジアラビアと共にイエメン内戦に介入し、反政府武装勢力フーシ派(Huthi)に対する軍事作戦を展開。活動家らは、同内戦で人権侵害が相次いでいるとの懸念を表明している。(c)AFP