【7月13日 AFP】中国中部および東部で洪水が相次いで発生し、140人超が死亡または行方不明になっている。主要河川や湖の水位は記録的な高さに達し、当局はさらなる事態の悪化について警鐘を鳴らしている。

 新型コロナウイルス流行の発火点となった武漢(Wuhan)には長江(Yangtze River)が流れており、警戒を必要とする大都市の一つ。国営メディアによると、人口1100万人の同市では長江の水位が観測史上3位の高さまで上昇。今週にかけてさらに上昇することが予想されている。

 中国では古来より、夏季の河川の氾濫に毎年見舞われ、一般的には広大で人口の多い中国中部の長江流域に災害が集中する。

 政府の集計によると、6月下旬から断続的に降り続く豪雨によるこれまでの死者・行方不明者は141人で、3789万人が被災し、住宅2万8000軒が被害を受けた。

 先週から雨は激しさを増し、河川の水位が急上昇。政府は警戒レベルを引き上げた。

 水利省の当局者は13日、首都北京での会見で、33の河川で記録的な水位にまで上昇し、計433の河川で警報が発令されたと述べた。

 当局によると大きな被害が出ているのは中部の江西(Jiangxi)省、湖北(Hubei)省、湖南(Hunan)省と東部の安徽(Anhui)省、浙江(Zhejiang)省、江蘇(Jiangsu)省、南西部の大都市、重慶(Chongqing)だという。(c)AFP/Dan Martin