【7月12日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)に所属するスーパースターのレブロン・ジェームズ(LeBron James)が11日、再開後のシーズンで、ユニホームの背に社会正義に関するメッセージは入れないと発表した。「自分の使命と一致しない」ことが理由だという。

 ジェームズは以前から米国の人種差別や警察による暴力に対して声を上げてきた選手だが、そうした問題への関心を高めるため、ユニホームの背に名字ではなく「息ができない」などのメッセージをつけてもいいというNBAの提案は見送ることを決めた。

「ユニホームの背にそうしたネームは入れないことにした」「全選手に渡されたリストを軽んじているわけではない。単純に自分の使命や目標と深く一致しなかったというだけだ」

 ジェームズは、ユニホームの変更に関して自分も意見を出しておけばよかったと話し、「ユニホームの背中にどんなメッセージを入れるかについては、自分もぜひ意見を言いたかったのだが、まあ仕方ない。自分の使命や価値観を理解してもらうのに、ユニホームの背で何かを伝える必要はない」とコメントした。

 フロリダ州オーランド(Orlando)で再開するシーズンでは、大半の選手が何らかのメッセージをつけることを選んでおり、今まで通り名字を使うのは、285人中ジェームズを含めてわずか17人となっている。

 選手会とオーナーの合意の下、掲示が許可されたメッセージのリストには、警察官に首を膝で押さえつけられて死亡したジョージ・フロイド(George Floyd)さんが20回以上も発した「息ができない」の他に、「黒人の命は大切」「正義」「平和」「平等」「自由」「皆にリスペクトを」「皆に愛を」「立ち上がれ」「反人種差別」などがある。(c)AFP