【7月10日 AFP】男子ゴルフでメジャー通算15勝を誇るタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)の栄光と挫折、そして劇的な復活劇を詳細に描いた全2話のドキュメンタリー番組が、12月に放送されることが決まった。米ケーブルテレビ局HBOが9日、発表した。

 このプロジェクトは、ジェフ・ベネディクト(Jeff Benedict)氏とアーメン・ケテイヤン(Armen Keteyian)氏が共同で執筆したウッズの伝記が元になっており、初公開の映像のほか、同選手の元キャディーであるスティーブ・ウィリアムス(Steve Williams)氏やメジャー通算6勝の名ゴルファー、ニック・ファルド(Nick Faldo、イングランド)らのインタビューも紹介される。

 また、番組には2009年11月に発覚したウッズのセックススキャンダルの中心人物だったレイチェル・ウチテル(Rachel Uchitel)さんが、「初めて沈黙を破って」出演するという。ウッズは2010年にテレビ中継された記者会見で、当時の妻だったエリン・ノルデグレン(Elin Nordegren)さんに複数の愛人と浮気していたことを謝罪。その半年後に夫婦は離婚した。

 第1話が放送されるのは、第84回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2020)の最終日から4週間後の12月13日となっている。ウッズは昨年、深刻な腰の故障から復活してオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ(Augusta National Golf Club)で優勝を果たし、2008年以来のメジャータイトルを獲得。今年もグリーンジャケットに袖を通すことを目指している。

 一方、完結編の第2話は、ウッズが45歳の誕生日を迎える10日前の同20日に放送されることになっている。HBOスポーツ(HBO Sports)とジグソー・プロダクション(Jigsaw Productions)によるこの番組には、米アカデミー賞(Academy Awards)受賞監督のアレックス・ギブニー(Alex Gibney)氏や米テレビ界最高の栄誉とされるエミー賞(Emmy Awards)の受賞者らが製作陣に名を連ねている。

 スポーツ界では今年、米プロバスケットボール(NBA)の名選手マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏のドキュメンタリー番組が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるシーズン中断中に放送されて高視聴率を記録していた。 

 幼少時代にクラブを振っている様子から、再び普通に歩けるようになるのか疑問視されるようなけがから復帰するまでの姿も描かれるウッズは、次週のザ・メモリアルトーナメント(The Memorial Tournament 2020)で、キャリアを再開することになっている。

 ウッズはゴルフ界のレジェンド、サム・スニード(Sam Snead)氏の米ツアー最多82勝に並んでいるほか、メジャー最多勝利数でも通算18勝のジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏に次ぐ歴代2位となっている。(c)AFP