【7月7日 AFP】中国北部・内モンゴル(Inner Mongolia)自治区で先週末、牧畜を営む男性1人が腺ペストに感染していることが確認され、当局が警戒を強めている。

 同自治区バヤンノール(Bayannur)市の衛生健康委員会によると、この男性は市内の病院に入院し、容体は安定しているという。

 この事態を受けて同委員会は、ペスト菌に感染している可能性のある動物、特にマーモットの狩猟と食用を今年いっぱい禁止した。また、病気のげっ歯類や死骸を見かけた場合には通報するよう呼び掛けた。

 ペスト菌は、感染したげっ歯類からノミを介して人間に広がる。中国では伝染性の高い腺ペストの発生はまれで、治療も可能。しかし、中国国家衛生健康委員会(NHC)によると、2014年以降、少なくとも5人が腺ペストで死亡している。

 中国国営新華社(Xinhua)通信によると、隣国モンゴルでも6日、腺ペスト感染の疑いがある15歳の少年の症例が報告されている。この少年は犬が捕らえたマーモットを食べた後に熱が出たという。また同じくモンゴルのホブド(Khovd)県でも先週、マーモットの肉を食べた兄弟2人の感染例が確認されており、接触した146人前後が隔離されている。(c)AFP