【7月7日 Xinhua News】中国の陝西省(Shaanxi)考古研究院は3日、同省西咸新区空港新城の底張街道韓家村で実施した発掘調査で、隋代の家族墓地を発見したと明らかにした。

 同研究院の李明(Li Ming)研究員によると、発掘調査は昨年11月から今年5月にかけて実施した。墓地は方形の環壕(かんごう)と墓7基で構成されており、南北の長さは147・7メートル、東西の幅は138・5メートル、面積は2万1360平方メートルだった。過去の発掘された隋代の墓地の中で最大の規模を持ち、保存状態も最も良いという。

 墓地は、北周~隋代の軍人・政治家、王韶(Wang Shao)が埋葬されていたことから「隋王韶家族墓園」と名付けられた。王韶の孫の王弘(Wang Hong)や祖父王楷(Wang Kai)の子の王顕(Wang Xian)と孫の王仕通(Wang Shitong)など全部で7人の墓が見つかった。いずれも傾斜した墓道と複数の天窓を持つ土洞墓(どどうぼ)で、南向きに配置されており、北周から隋にかけての墓葬形式の典型的な特徴が見られた。

 王韶の墓の規模が最も大きく、地面の盛り土と七つの天窓、二つの墓室を備えていた。全長は60メートル、深さは13・6メートルで、武士俑や鎮墓獣、騎馬俑、立俑、陶製のブタやニワトリなど副葬品67点(組)が出土した。

 王仕通の墓の墓室からは各種の陶罐(とうかん)や銅銭、墓誌など4点(組)、王顕の墓からは前室を中心に騎馬俑と立俑など66点(組)がそれぞれ出土した。

 李氏は同墓地について、規模が大きいだけでなく構造も完全に残されていると指摘。被葬者の身分も明らかで、出土品も多いことから、北周~隋代の考古学上の重要な発見になると述べた。同時代の家族墓地の特徴や埋葬の法則を理解する上で、重要な実物資料になるという。(c)Xinhua News/AFPBB News