【7月3日 AFP】インド国防省は2日、ロシア製戦闘機33機の購入と、24億ドル(約2600億円)相当になる既存59機の改修を承認した。核保有国である隣国・中国との緊張関係が高まる中、インド空軍の戦闘能力を増強するためだという。

 国防省によると、ミグ29(MiG29)戦闘機21機とスホイ30MKI(Su30 MKI)12機を購入するほか、既存のミグ29戦闘機59機を改修する。また、インド陸海空軍に配備する新たなミサイルシステムと追加のミサイルシステムも発注した。これらのミサイルシステムはインド国内で生産する。

 国防省は、「国境を守るため軍を増強する必要があり、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が『インドの自立』を呼び掛けた」ため、防衛力を強化すると発表した。

 国防省の発表に先立ちモディ首相とロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は電話で会談。モディ首相は、ロシアの国民投票でプーチン大統領が2036年まで続投することを可能にする憲法改正案への賛成が多数だったことを受けてプーチン大統領を「温かく祝福」していた。

 インドと中国の関係は、先月15日にヒマラヤ(Himalaya)地域の係争地で衝突が発生して以来悪化している。この衝突によってインド兵20人が死亡し、中国側にも人数は不明ながら人的損害が出ている。(c)AFP